デッサン

よく、正確なデッサンとか正しい形を描くとか言います。

でも、立体物を平面に写す段階で、もはや正しい形ということ自体、意味をなさなくなるのではないかと思う。

写真は正確という考えはどうだろう。

50ミリより60ミリのレンズによる画像の方が正確なのだろうか。

煽り撮影の方が、そうでないものより正確なのか。

そもそも絵画において、正しい形などというものは無いというのが私の考えである。

自然に感じる、それらしく感じる形というのがあるだけだと思う。

 

ペンによるデッサン

 

美術解剖図譜をペンによって模写いたしました。

 

均一なハッチングによって明部、中間、暗部の大まかな調子を組み立てます。

 

その上から、面に則したハッチングによって具体的な描きこみをしていきます。

木炭とチョークによるデッサン

 

黒田清輝のデッサンを木炭紙に木炭と黒チョーク(コンテ社の木筆)で

模写しました。

 

木炭にて明部、中間部、暗部と大まかに調子を組み立てます。

その上から、黒チョークにて具体的な描きこみをしていきます。

キアロスクーロ

 

B5サイズのNTラシャ紙に鉛筆と白の色鉛筆でウクライナの女性を描きました。

 

紙の色を中間トーンとし、それより暗い部分を黒い色材で、明る部分を白の色材で描いていきます。

 

筆圧の加減とハッチングの重ねる回数により、下層の紙の色との関係からグラデーションが形成されます。

 

下層より明るい半透明の色を施すことをスカンブルと言い、オーパル状の浮き出しの効果を得ることができます。

また、下層より暗い半透明の色を施すことをグレーズと言い、透明感を得ることができます。

 このように明暗だけでなく、空間表現における質的バリエーションをも獲得できるのが有色地を使用する際の大きなメリットだと思います。

 

三色デッサン(トロワクレヨン)

 キャンソンミタントB6サイズに

黒、白、サンギーヌ(ライトレッド)のチョーク(コンテ社の木筆)にて、我が娘をデッサンしました。

白と黒による明暗の表現だけでなく、地色のオーカーとサンギーヌにより、色の要素も加味されます。

オーカーの黄、サンギーヌの赤、そして黒チョークを寒色と見たてると三原色が与えられていることがわかります。

サンギーヌ、だけでなく別な色も加えていけば、パステルを描くメソードに繋がると言うわけです。